採択課題 【詳細】
jh240031 | 波動散乱場の周波数応答の高速掃引法の開発とメタマテリアルデバイス設計への応用 |
---|---|
課題代表者 | 松本安弘(東京科学大学 情報基盤センター) Yasuhiro Matsumoto (Global Scientific Information and Computing Center, Tokyo Tech.) |
概要 |
負の屈折率等の興味深い物性の応用が期待される人工材料であるメタマテリアルは,光や音の波長以下の大きさの微細構造を特徴とする.その微細構造1つ1つは同一ではなく,異なる形状パラメータを持つため,人による設計には限界がある.したがってメタマテリアルの設計に最適化理論を援用する最適設計(逆設計)が注目されているが、これには飛行機や自動車等の一般工業製品以上の規模の自由度の数値計算が要求される.またメタマテリアルの特性は特定周波数のみではなく,広帯域に発揮されることが望ましい.それを目指した広帯域な設計最適化では,設計周波数帯域における高解像な掃引解(例えば音圧)を評価するため多くの解析回数を必要とする.また,メタマテリアルの共鳴特性を明らかにするためには非線形固有値解析が必要となり,同様に計算コストが問題となる.この自由度の大きさと必要な解析回数の多さにより,メタマテリアル設計最適化問題は現代のスパコンをもってしても簡単に扱える問題ではない.本研究ではこの問題解決のため,必要な解析回数の削減と自由度の低減との2つの側面からアプローチする.境界要素法に対する高速直接解法を光や音の波動解析に用いることで,既存手法をはるかに上回る効率で所望の(角)周波数帯域にわたっての解を計算する手法を提案し,実デバイス規模のメタマテリアル設計最適化計算を実現可能とすることを目指す. |
報告書等 | 研究紹介ポスター / 最終報告書 |
関連Webページ |
無断転載禁止