採択課題 【詳細】
jh220042 | 人と衣服と気流の連成相互作用シミュレーション・フレームワークの構築 |
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課題代表者 | 青木尊之(東京工業大学・学術国際情報センター) Takayuki Aoki |
概要 |
人間の基本的な活動における「衣服と気流と運動の相互作用」を明らかにする。衣服は外気温に対して人の体温を保つ機能をもつ生活用品として必須であるが、人の様々な部分が動くことにより衣服と体表面の間にできる空間の気流により熱と水蒸気(湿度)が輸送される。また、衣服は容易に変形するため、外部の気流と衣服の相互作用も人間行動に影響する。本研究は、衣服という最も基本的な生活用品に対し、人の動きに対する機能を明らかにするためのヒューマンセントリックな気流と構造変形の連成シミュレーション・フレームワークの構築であり、Society 5.0に資する研究課題と言える。 人は多くの可動部を持ち、その動きと内外の気流に応じて衣服は変形する。衣服には様々な素材の生地があり、それをモデル化した布でできたパーツをつなぎ合わせ、衣服のモデルを作成し、それを纏らせる。人の様々な部分を動かし、それに伴う衣服と気流の相互作用シミュレーションを行う。さらに体表面と気流の熱交換と水蒸気の輸送を加えた流体構造連成シミュレーションを行う。また、スポーツにおいては、人がさらに激しく動くために衣服の内部と外部の気流が乱流となり、高解像度計算が必要となる。本課題は単体プロセッサの性能が高く、少ない数のノードで高解像度計算が可能なGPUスパコン上で、人の動きと衣服と気流の連成シミュレーションを実行する。計算はCumulant衝突項の格子ボルツマン法に基づき、Octree-AMR法を導入して高解像度格子を必要とされる場所に配置する。また、空間充填曲線に基づいた動的負荷分散を行う。 |
報告書等 | 研究紹介ポスター / 最終報告書 |
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