採択課題 【詳細】
jh240067 | SINETを介したデータベース基盤とHPC基盤の連携による医療画像解析基盤実現に関する研究 |
---|---|
課題代表者 | 村尾晃平(国立情報学研究所・医療ビッグデータ研究センター) MURAO Kohei (National Institute of Informatics / Research Center for Medical Bigdata) |
概要 |
本研究の目的は、SINET を介したデータベース基盤とHPC 基盤の連携による医療画像解析基盤実現に必要な手法を開発し、実際の医療画像を用いた診断支援システムの実現を図ることである。JHPCN において重要とされる、計算基盤、データベース基盤、ネットワーク基盤の3 つの基盤を連結し、AI/機械学習のための医療画像向け画像解析基盤の実現を目指す。 本研究では、医療画像データを収集して格納するNII のクラウド基盤と、豊富な計算資源を保有する名古屋大学の情報基盤センターの両基盤を連携する。クラウド基盤に格納しているデータは医療画像ビッグデータであり、コピーや移動は容易ではない。さらに、医療系学会との契約上、クラウド基盤の外に持ち出すことはできない。したがって、クラウド基盤にあるデータを機械学習計算に利用するためには、外部の計算資源とネットワークを介して接続する必要がある。その際、扱うデータの機微性に照らして、データセキュリティの確保など医療画像データならではの技術的課題を克服しなくてはならない。 当該年度においては、(1) NII クラウド基盤とスーパーコンピュータとの基盤連携方式検証、(2) 基盤連携におけるアーキテクチャ最適条件検証、(3) 基盤連携を利用した医療画像AI モデル構築の3つを実施する。 2023年度について、(1)ではデータをクラウド基盤の外に残さないというポリシーで具体的に名古屋大学の計算機群「不老」との基盤連携を設計し、実際に構築した。(2)では、ネットワーク遅延の測定の他、オープンソースのAI-bnechmarkを利用したデータ転送時間の測定、CT画像を用いた学習・テストの速度性能測定を行い、ネットワークの一時的な遮断に対する耐性の実験を行った。その結果、AI開発に支障がなさそうとの見通しが立った。2024年度についえは、(3)を継続すると共に、名古屋大以外のHPC基盤として、mdxとの連携を検討する。mdxは、ジョブ管理システムではなくIaaS的な計算環境のため、基盤連携の設計を新たに作成して進める。 |
関連Webページ | |
報告書等 | 研究紹介ポスター / 最終報告書 |
業績一覧 | (1) 学術論文 (査読あり) |
[] Mazen Soufi, Yoshito Otake, Makoto Iwasa, Keisuke Uemura, Tomoki Hakotani, Masahiro Hashimoto, Yoshitake Yamada, Minoru Yamada, Yoichi Yokoyama, Masahiro Jinzaki, Suzushi Kusano, Masaki Takao, Seiji Okada, Nobuhiko Sugano, Yoshinobu Sato, Validation of musculoskeletal segmentation model with uncertainty estimation for bone and muscle assessment in hip-to-knee clinical CT images, Scientific Reports, 15 (1) | |
(2) 国際会議プロシーディングス (査読あり) | |
該当なし | |
(3) 国際会議発表(査読なし) | |
[] 森 健策, "How Generative AI Changes Medical Procedures?,'' Artificial Intelligence and IoT for Healthcare 2024, Cheung On Tak Lecture Theater (LT-E), The Hong Kong University of Science and Technology,(2024/7/13) | |
(4) 国内会議発表(査読なし) | |
[] 村尾 晃平,合田 憲人,大江 和一,大竹 義人,崇風 まあぜん,二宮 洋一郎,明石 敏昭,佐藤 真一,森 健策、"SINETを介したデータベース基盤とHPC基盤の連携による 医療画像解析基盤実現に向けた検証実験"、第105回CSEC・第65回IOT合同研究発表会、鳥取、2024年5月 | |
[] 村尾 晃平,合田 憲人,大江 和一,大竹 義人,崇風 まあぜん,黒瀬 優介,二宮 洋一郎,明石 敏昭,佐藤 真一,森 健策、"SINETを介したデータベース基盤とHPC基盤の連携: 医療画像ビッグデータを活用する基盤の構築"、大学ICT推進協議会2024年度年次大会,10PM2B-1、奈良、2024年12月 | |
[] 森 健策, "画像診断治療支援における信頼されるAIを目指して,'' JST/CRDS 連続シンポジウム 第3回「医療におけるAIとトラスト」, オンライン(2024/6/25) | |
[] 森 健策, "名古屋大学情報基盤センタースーパーコンピュータ「不老」の紹介とその利活用,'' スパコン講演会、ウインクあいち(2024/10/24) | |
[] 森 健策, "画像診断治療支援における信頼されるAIを目指して,'' JST/CRDS 連続シンポジウム 第3回「医療におけるAIとトラスト」, オンライン(2024/6/25) | |
[] 森 健策, "AIによる医療の変革-大規模Foundation modelによる医療支援の革新-,'' 日本脳神経外科学会第83回学術総会, パシフィコ横浜, (会期 2024年10月16日~10月18日)(2024/10/16) | |
[] 森 健策, "医療画像AIの実現とその社会実装,'' 2024年度名古屋大学協力会総会・講演会, 名古屋大学 EI創発工学館2階FUJIホールほか, (2024/8/9) | |
[] 森 健策, "画像診断治療支援における信頼されるAIを目指して,'' JST/CRDS 連続シンポジウム 第3回「医療におけるAIとトラスト」, オンライン(2024/6/25) | |
[] 森 健策, "生体医工学分野における信頼されるAIとは?,'' 第63回日本生体医工学会, OS2-1-1-1, 鹿児島県民交流センター, (会期: 2024年5月23日~5月25日)(5/24) | |
[] 森 健策, "人工知能・機械学習におけるバイアスを考える,''第63回日本生体医工学会, OS1-1-1-2, 鹿児島県民交流センター, (会期: 2024年5月23日~5月25日)(5/23) | |
[] 森 健策, "AIによる外科医療の技術革新,'' 第124回日本外科学会定期学術集会, Aichi Sky Expo (会期:2024年4月18日-4月20日) (2024/4/19) | |
[] 森 健策, "AIを用いた画像診断支援 〜基礎開発から国内初の薬事承認取得までの秘話〜,'' つくば異分野融合医学セミナー, 筑波⼤学医学エリア 健康医科学イノベーション棟8階講堂, (2024/10/25) | |
[] 森 健策, "コンピュータ外科分野におけるAIを活用した医学と情報学の連携による医療機器開発,'' 第33回日本コンピュータ外科学会大会, 東京科学大学湯島キャンパス(会期:2024年11月8日~11月10日) (2024/11/10) | |
[] 大竹義人, "AI-Driven Approaches in Musculoskeletal Imaging: Innovations and Future Directions," 日本医学放射線学会第83回学術集会 シンポジウム16, 横浜, 2024/4/13 | |
[] 大竹義人, "AIによる筋骨格画像解析とデジタル歯科への応用, " 日本デジタル歯科学会第15回学術大会 特別シンポジウム, 長崎, 2024/5/9 | |
[] 大竹義人, "医用画像にもとづく被験者個別の筋骨格構造の3次元モデリング," 日本体力医学会大会第78回大会, シンポジウム3, 佐賀, 2024/9/2 | |
(5) 公開したライブラリなど | |
該当なし | |
(6) その他(特許,プレスリリース,著書等) | |
該当なし |