学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点

採択課題 【詳細】

jh210029-NAH 流体-構造連成解析による大動脈解離に対する ステントグラフト留置術の評価
課題代表者 武田量(北海道大学 工学研究院)
Ryo Takeda (Hokkaido University)
概要

大動脈解離とは大動脈内膜表面にできた裂け目から血液が中膜に入り込み,大動脈壁が長軸方向に剥がれる疾患である.血管壁が破裂したら直ちに手術を行う必要がある.大動脈解離は発症すると短期間のうちに死亡するリスクの高い病気である.厚生労働省が発表した『性別にみた死亡順位別死亡数・死亡率』によると,平成28年に大動脈瘤および解離で亡くなった人数は18145人,死亡総数に占める割合は1.4%であった.これは全死因の中で9番目に死亡数が多い.解離した大動脈は多くの場合,偽腔が拡大して瘤を形成した後で破裂する.大動脈解離の治療方法の一つには,カテーテルを用いて損傷部位に自己拡張型金属を編み込んだ人工血管「ステントグラフト」を留置する手法が存在する.大動脈内に留置された「ステントグラフト」は新たな血流の導管となり,解離で形成された偽腔への血流を遮断し,破裂のリスクを下げる.しかし,ステントグラフトが上手く固定されず移動し,人工血管周囲から血液が漏れるエンドリークやステントグラフト自体が折れ曲がって内腔が狭くなってしまう場合もある.また,大動脈から枝分かれしている血管(アダムキュービッツ動脈)を閉塞又は血液の逆流を引き起こす危険性も存在する.本研究課題ではこれまで申請者が構築してきた,スーパーコンピュータやクラウドシステムを利用した大動脈血流数値シミュレーションの学際的コミュニティを基に流体-構造連成解析による大動脈解離に対するステントグラフト留置術の評価を行う.

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