学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点

採択課題 【詳細】

jh210003-NAH GPU・CPU・ARMプロセッサに対する原子力CFDアプリケーション用の混合精度ポアソン解法
課題代表者 小野寺直幸(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構・システム計算科学センター)
Naoyuki Onodera (Japan Atomic Energy Agency)
概要

 本研究は、エクサスケールスパコンを活用した原子力数値流体力学(CFD)解析の実現に向けて、圧力Poisson解法の高速化・高度化を目的とする。具体的には、ブロック型適合細分化格子(AMR)法に適した前処理手法の高速化、および、様々な演算機での最適化に対応可能なプログラミングモデルの開発、を実施する。これを、日本原子力研究開発機構(JAEA)で開発している多相流体解析モデルJUPITERに適用することで、原子力CFD解析の更なる高速化・大規模化を実現する。

 JUPITERコードは継続的に高速化されており、昨年度のJHPCN課題では、GPUCPUARMプロセッサ上にて動作するブロック型AMR格子に対応した、マルチグリッド(MG)前処理付きPoisson解法を開発し、TSUBAMEGPUを用いた計算において、MG法を適用しないP-CG法と比較して10倍以上の高速化を達成した。一方で、細かい気泡から複雑な構造物を含むバンドル体系に対する多相流体解析には、多くの計算資源と非常に長い計算時間が必要であるため、この更なる高速化が求められている

 今年度のJHPCN課題では、(a)前処理手法に対する半精度・単精度浮動小数点数(FP32FP16)の適用、並びに(bGPUCPUARMプロセッサに対する最適化を実施することで、高速化および性能可搬性の両立を目指す。


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