学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点

採択課題 【研究概要一覧】

採択課題の研究概要一覧


平成31年度  平成31年度の採択課題一覧[PDF]
 採択課題数: 58 件(応募件数:65件)

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拠点課題IDがjhで始まる課題はHPCI-JHPCNシステム利用課題です.
jh190003-NAJ   有限温度量子色力学のダイナミクス /
課題代表者 鈴木博(九州大学) /
Hiroshi Suzuki(Kyushu University)
概要 素粒子の強い相互作用を記述する基礎理論が量子色力学(QCD)である。有限温度量子色力学の状態方程式は、宇宙初期の時間発展や重イオン衝突のダイナミクスなどの理解に対する基本的情報であるが、これは格子ゲージ理論を用いた大規模数値計算により原理的に計算可能である。我々は、我々が開発した、グラディエントフローを用いたエネルギー運動量テンソルなどの構成法を用い、有限温度量子色力学における各種物理量の計算に取り組んでいる。当研究課題では、特に、物理的な質量のクォークに対して擬相転移温度近傍の温度領域でのゲージ場の配位を、できるだけ多く生成し、統計誤差と系統誤差を減らした結果を得ることを目指す。
jh190004-MDJ   Whole-volume gyrokinetic simulation of magnetic fusion plasmas with in-situ data processing /
課題代表者 森高外征雄(核融合科学研究所) /
Toseo Moritaka(National Institute for Fusion Science)
概要 磁場閉じ込め核融合炉の実現のためには、核融合反応を起こす高温プラズマが閉じ込め容器に与える熱負荷の詳細な予測が不可欠である。ITERなどの大型トカマク核融合炉や国内のLarge Helical Device (LHD) をはじめとしたステラレータ核融合炉を対象に、炉心部から炉壁近傍までを含む統合モデリングに向けたコード開発を日米共同で進めている。東工大のTSUBAME3.0をプラットフォームとし、米国側はヘテロジニアスなファイルシステムを活用した大規模データI/Oの高度化、日本側はステラレータ核融合炉が持つ3次元磁場形状の導入に取り組んでいる。
jh190005-MDH   HPCと高速通信技術の融合による大規模データの拠点間転送技術開発と実データを用いたシステム実証試験 /
課題代表者 村田健史(情報通信研究機構) /
Takeshi Murata(National Institute of Information and Communications Technology)
概要 本研究の目的は、拠点基盤センターおよび参加研究機関の計算機リソース、およびIoTセンサーを高速基盤ネットワークで接続することである。これらのリソースをマッシュアップすることで、3つの先端的ドメイン研究テーマについてこれまでには難しかった新たな広域分散リソースマッシュアップ型研究環境を構築する。参加するドメイン研究者が実際に各分野において先端的な学術研究成果を挙げることを目指す。
jh190006-NAJ   電磁流体力学乱流の高精度・高並列LESシミュレーションコード開発研究 /
課題代表者 三浦英昭(核融合科学研究所) /
Hideaki Miura(National Institute for Fusion Science)
概要 衝突頻度が極めて低いプラズマ乱流を対象に、乱流の短波長成分をモデル化し、これを組み入れたシミュレーションコードの開発を行う。MHD方程式に微視的効果の一部を取り入れた拡張MHD方程式を基礎に、微視的効果の一部を現象論的モデルで代替する、ラージ・エディ・シミュレーションを行う。この目的実現のため、高速3次元フーリエ変換を改良・最適化して実装した、擬スペクトルLESコードを開発する。
jh190007-NAH   核融合プラズマ研究のための超並列粒子シミュレーションコード開発とその可視化 /
課題代表者 大谷寛明(核融合科学研究所) /
Hiroaki Ohtani(National Institute for Fusion Science)
概要 トーラス系プラズマの閉じ込め崩壊現象のように、微視的物理が装置全体に影響を与える現象に対して、微視的階層からの発生機構解明を目指して、(1)粒子コード群の整備から(2)粒子コード結果のモデリング、(3)可視化までの総合的な研究基盤の構築を図る。今年度は、コード開発では、(1)PASMOコードでのメモリへのランダムアクセスを抑制するためのアルゴリズム開発、p3bdコードへのその場可視化ライブラリVISMOの導入・VISMOのプラズマ粒子表示機能を利用するためのコード改良(粒子軌道データ保存ルーチンの開発、実装)。(2)PICコードとの連携を目指して、流体モデルをイオン+電子の完全2流体モデルに変更する作業。イオンと電子を同時にシミュレーションするため、数値的安定性などを考慮したコード開発。(3)四面体格子版VISMOの開発を進める。コード開発とともに、各物理課題の研究として、磁気再結合研究では球状トカマクにおけるイオン加熱のポロイダル磁場、トロイダル磁場依存性を理論的に解明することを試み、また、特異な速度分布構造により発生する微視的不安定性の影響を調べる。フィラメント構造現象研究では磁力線方向に局在して生成されたフィラメントの時空間ダイナミクスなどについて研究を進める。高速粒子による波動励起に関する研究ではコードを拡張して、高速粒子の損失の効果を調べる。
jh190008-NAH   熱中症リスク評価シミュレータの開発と応用 /
課題代表者 平田晃正(名古屋工業大学) /
Akimasa Hirata(Nagoya Institute of Technology)
概要 熱中症は、周辺環境、服装、活動環境などによって発症するリスクが大きく異なる。これらの影響を考慮し、生体内における各種パラメータ変化を時間的に追跡、熱中症のリスク評価を行い,熱中症予防の普及・啓発への貢献を目的としている。本課題では、熱帯・温帯・寒帯地域出身者の暑さ慣れや汗腺数などの相違、および初夏から晩夏における短期的な暑さ慣れなども考慮可能な熱中症リスクシミュレータの開発を行う。
jh190010-MDH   管楽器の大規模流体音響解析 /
課題代表者 髙橋公也(九州工業大学) /
Kin’ya Takahashi(Kyushu Institute of Technology)
概要 本研究では、管楽器の発音機構の問題を、低マッハ数における流体音(空力音)の発生機構の問題として捉え、圧縮性LESを用いた3次元大規模解析およびDNSを用いた2次元厳密解析を行い、発音機構の解明を目指す。それに伴う、大規模並列解析の効率化、プレポスト処理と可視化の問題の解決も目指す。また、OpenFOAMのLESソルバーの開発改良を行う。
jh190011-NAJ   粒子法の基盤理論整備とマルチフィジックスシミュレータへの展開 /
課題代表者 荻野正雄(大同大学) /
Masao Ogino(Nagoya University)
概要 SPHなどの粒子法は,津波遡上のような大規模な流れ問題の数値計算などに利用されているものの,安定性・収束性のような数値計算手法としての基盤理論の整備が十分でない.本共同研究では,流れ問題に対する粒子法を数値解析学・計算力学双方の観点から検証し,得られた知見を用いた大規模流体シミュレータの開発を目的とする.2019年度は,浸透流に対する粒子法および流体構造連成手法の開発と検証,大規模流体シミュレータ・可視解システムの継続開発,大規模流体シミュレータのマルチGPU実装などを行う.
jh190014-NAH   日本全土の洪水氾濫被害推定の高精度化 /
High accuracy simulation for flood damage estimation in Japan
課題代表者 風間聡(東北大学) /
So Kazama(Tohoku University)
概要 近年,日本各地で洪水氾濫が発生し,今後気候変動の影響による豪雨の増加・強化が予測されている.そこで,日本全国を対象として,適応策の具体的な検討が可能な250m解像度での洪水氾濫解析を現在気候・将来気候で行った.その結果,推定された洪水被害額はRCP8.5シナリオ下で年間約60億円程の増加が見込まれた.また,検討策として浸水深が一定以上となる地域での土地利用規制を検討した結果,10m以上の規制で年間約580億円の被害額の低下が見込まれた.
jh190015-NAJ   Developing Accuracy Assured High Performance Numerical Libraries for Eigenproblems /
課題代表者 片桐孝洋(名古屋大学) /
Takahiro Katagiri(Nagoya University)
概要 Eigenproblem is one of essential numerical problems for several numerical simulations. Its accuracy, however, is not well-assured in many conventional numerical computations. Basic Linear Algebra Subprograms (BLAS) is a frequently used to perform linear algebra computations. Ensuring the accuracy of the computational results of BLAS operations is a still crucial problem now. Even in solving linear equations using LAPACK is also a typical example, because LAPACK is rich in BLAS operations, especially matrix-matrix multiplication (MMM) operations for solving linear equations.
With respect to this background, we focus on the following three topics:
(1) Developing an accuracy assured numerical libraries for eigenproblems;
(2) Development of high-performance implementation and auto-tuning (AT) technology for the developed accuracy assured numerical libraries;
(3) Discussing an extension for non-liner problems based on obtained knowledge of accuracy assured algorithms.
jh190016-NAJ   超並列宇宙プラズマ粒子シミュレーションの研究 /
課題代表者 三宅洋平(神戸大学) /
Yohei Miyake(Kobe University)
概要 本研究の目的は、Particle-in-Cell方式に基づく宇宙プラズマ粒子シミュレーションを最新の大規模並列計算機アーキテクチャへ効率的に実装し、宇宙プラズマ理工学の重要問題に適用することである。今年度は、シミュレータの電磁界ソルバー部に前年度までにテストを完了している陰解法を導入し、より長時間の計算対象に適用可能なモデルとする。また磁気圏マクロスケールと人工衛星近傍ミクロスケールなど、異なる計算モデル間で情報をやり取りしつつ同時並行で計算を進める「連成計算フレームワーク」の開発を開始する。これに加え、月や小惑星などの周辺で予想されるプラズマ電磁じょう乱現象の物理機構を大規模粒子シミュレーション解析により解明する。
jh190018-NAH   乱流混合と内部自由度のあるマイクロ粒子巨大集団との 相互作用 /
課題代表者 後藤俊幸(名古屋工業大学) /
Toshiyuki Gotoh(Nagoya Institute of Technology)
概要 雲粒子など内部自由度を有するマイクロ粒子群と乱流混合との相互作用を第1原理動力学によりシミュレーションする.エアロゾルからの雲粒子生成を導入して雲粒子成長の全過程のシームレスな計算を行い,上昇気流の強度,レイノルズ数依存性を調べる.水蒸気混合比などのスカラー場と速度場の揺らぎの関係性を調べる.また,粒子間の流体力学的相互作用を取り入れた計算を行い,衝突・合併への影響,乱流変調への影響を調べる.
jh190019-NAJ   全電子混合基底第一原理計算法を活用したネットワーク型エネルギー絶対値算定マテリアルインフォマティクス /
課題代表者 川添良幸(東北大学) /
Yoshiyuki Kawazoe(Tohoku University)
概要 今年度は、化合物半導体/真空超紫外光材料/二次元材料等を具体的な出口課題に設定し、昨年度実施のJHPCN-Q課題で構築した高精度マテリアルズ・インフォマティクス(MI)技法を用いて、新材料探索を実施する。本研究課題のMI技法は、昨年度にITOシステムに最適化したTOMBOプログラムを用いたDFT/GW計算による学習データを生成し、昨年度開発の記述子解析と機械学習モデルの構築を実施する。
jh190021-NAJ   白色矮星の爆発の大規模並列シミュレーションで探る元素の起源 /
課題代表者 谷川衝(東京大学) /
Ataru Tanikawa(The University of Tokyo)
概要 Ia型超新星は宇宙でもっとも明るい爆発現象の1つである.Ia型超新星は連星中の白色矮星の爆発であることがわかっている.しかし,白色矮星の伴星が主系列星や赤色巨星なのか,それとももう1つの白色矮星なのか,明らかになっていない.我々は伴星が白色矮星であるという作業仮説に沿って,Ia型超新星を数値シミュレーションで再現している.今回はその結果を報告する.また,その他に行なっている宇宙物理に関する数値シミュレーションについても報告する.
jh190022-NAJ   High performance simulations using FreeFem++ on mixed distributed- plus shared-memory architecture /
課題代表者 鈴木厚(大阪大学) /
Atsushi Suzuki(Osaka University)
概要 We are focused on the finite element method to discretize partial differential equations (PDE). FreeFem++ developed by F. Hecht in LJLL, UPMC is a powerful tool to describe weak formulation of the PDE and it can connect to modern domain decomposition solver, "HPDDM" (by P. Jolivet) for distributed parallelism. The aim of this project is to combine efficient direct solver "Dissection" (by A. Suzuki), inside one node through shared-memory parallelism and HPDDM with "GenEO" preconditioner for numerical robustness of mixed direct- and iterative solver.
jh190023-ISH   超巨大ニューラルネットワークのための分散深層学習フレームワークの開発とスケーラビリティの評価 /
課題代表者 田仲正弘(情報通信研究機構) /
Masahiro Tanaka(National Institute of Information and Communications Technology)
概要 本研究は、超巨大ニューラルネットワークのための分散深層学習フレームワークの開発と言語処理分野における深層学習への適用、及びその有効性の検証を行うものである。申請者らが開発した、自動モデルパラレルによる分散処理を可能とするフレームワークを、近年注目されているBERT等の数億超のパラメータを持つニューラルネットワークに適用しながら、ニューラルネットワークの自動分割アルゴリズムの改善と性能評価を行う。
jh190024-NAH   粒界異方性を考慮した粒成長の大規模フェーズフィールドシミュレーション /
課題代表者 高木知弘(京都工芸繊維大学) /
Tomohiro Takaki(Kyoto Institute of Technology)
概要 金属製品の最終的な材料微視組織・物性は,熱処理工程で生じる粒成長現象により決定されるため,新材料開発や既存材料の高性能化では粒成長過程の高精度な予測が極めて重要となる.このためにはコンピュータシミュレーションによる系統的な粒成長挙動評価が不可欠であり,これまで多くの数値的研究が行われてきた.しかしながら,次の3つの課題が解決しておらず,シミュレーションを材料開発に生かせていないのが現状である.①粒界異方性を精度よく考慮可能な粒成長モデルが存在しない.②実材料に対する粒界異方性物性のデータが不十分.③粒成長の統計的挙動を得るためには大規模シミュレーションが不可欠.本研究では,フェーズフィールド (PF) 法・分子動力学 (MD) 法・データ同化・HPC技術を融合することで上記課題を統一的に解決し,粒界異方性が粒成長挙動に及ぼす影響を解明することで,シミュレーション援用材料開発の加速を図る.
jh190028-NAH   格子欠陥力学場のアイソジオメトリック解析 /
課題代表者 垂水竜一(大阪大学) /
Ryuichi Tarumi(Osaka University)
概要 本研究では,微分幾何学を用いて導出された格子欠陥(転位と回位)の数理モデルを解析対象として設定し,アイソジオメトリック解析に基づく並列計算を行うことによって,格子欠陥の近傍に形成される力学場の精密解析を実施する.
jh190029-NAH   高密度領域まで適用可能なモンテカルロ法の開発と有限密度2カラーQCDの相図の決定 /
課題代表者 飯田圭(高知大学) /
Kei Iida(Kochi University)
概要 原子核のダイナミクスを記述する基礎理論であるQCDは、高密度下での性質がよくわかっていない。一方、2カラーQCDは、有限密度系でも符号問題を生じない上、現実のQCDと近い性質をもつ。我々はこの系に着目し、高密度領域で発現が予想されている超流動相を含め、相状態についての第一原理計算からの知見を得る。昨年度はプログラムのチューニングを行うとともに、相図やインスタントン電荷について新しい知見を得た。今年度は継続してプログラムのチューニングを行うとともに、ハドロン質量、ハドロン間相互作用、フラックスチューブ、相境界の密度依存性を明らかにする。
jh190030-NAH   大規模津波浸水被害推計シミュレーションのマルチプラットフォーム向け最適化手法の研究 /
課題代表者 撫佐昭裕(東北大学) /
Akihiro Musa(Tohoku University)
概要 大規模な津波発生時に津波被害を20分以内に推計するシステムをスーパーコンピュータSX-ACEを用いて開発した.大規模な地震では建屋の被害や停電が広域にわたることが多い.津波被害推計を安定的に行うためには,大規模な地震がどの地域で発生しても,被災を免れたスーパーコンピュータを用いて被害推計を行うことが必要である.本研究では,複数の異なるアーキテクチャのスーパーコンピュータ上で高速に実行できるモデルを開発し,全国規模の津波浸水被害シミュレーションを実現するため,並列処理の効率化とモデルサイズの最適化を行いう.
jh190031-NAJ   Investigation of Sound-Flow Interaction of Acoustic Liner using CFD/CAA Hybrid Approach /
課題代表者 佐々木大輔(金沢工業大学) /
Daisuke Sasaki(Kanazawa Institute of Technology)
概要 本研究では,航空機エンジン(特にファン騒音)の低騒音化装置の一つである吸音ライナの吸音性能予測技術の確立を目指して,直交格子に基づく空力音響解析手法の構築を目的としている.吸音ライナは,流れの有無により吸音性能が異なることから,流れ下における吸音性能の改善が必要である.そこで,時間領域の空力音響解析を実施し,吸音ライナにおける流れと音の相互作用の解明を目指す.
jh190032-NAH   圧力発展格子ボルツマン法による大規模気液二相流GPUコードの開発ならびに多孔体浸潤液滴シミュレーション /
課題代表者 金田昌之(大阪府立大学) /
Masayuki Kaneda(Osaka Prefecture University)
概要 多孔体に関連する二相流現象は工業デバイスに幅広く見受けられる一方で,その定量化が困難である.本課題では数値解析ツールの開発に際して問題となっている境界条件や界面張力由来の流れなどを組み入れ,これを用いた二相流を大規模解析することで,例えば環境保全機器における輸送現象の理解を目指す.
jh190035-NAJ   格子量子色力学に基づく初期宇宙の諸性質の精密解析 /
課題代表者 北澤正清(大阪大学) /
Masakiyo Kitazawa(Osaka University)
概要 現在の宇宙では、クォークやグルーオンはハドロン内部に閉じ込められており、単独で観測されることはないが、初期宇宙のような超高温状態では、閉じ込めから解放され、基本自由度としてふるまっていたと考えられている。そこで我々は格子量子色力学(QCD)の数値解析により、クォーク閉じ込め相転移を研究する。具体的には、(1)相転移温度近傍におけるクォーク間相互作用変質の解析、(2)重クォーク領域におけるQCD相構造の精密解析、(3)境界条件を課した系における非等方圧力の測定、という3つの研究課題に取り組み、閉じ込め相転移を理解するための新しい物理量を探索する。
jh190036-NAH   気液二相デトネーションに対する大規模数値解析 /
課題代表者 松尾亜紀子(慶應義塾大学) /
Akiko Matsuo(Keio University)
概要 本研究課題では,液滴が存在する未燃混合気中を超音速で伝播する気相デトネーションを大規模計算によって数値的に可視化し,その伝播構造および機構を明らかにする事を目的とする.大規模計算を実施する事によって気液二相デトネーションを長距離伝播させて定常構造を取得し,得られた計算データに対して統計的および理論的な観点から分析を行い,その物理機構および液滴の挙動の解明を試みる.
jh190038-NAJ   大規模並列計算による格子の最短ベクトル探索の効率化に関する研究 /
課題代表者 照屋唯紀(産業技術総合研究所) /
Tadanori Teruya(National Institute of Advanced Industrial Science and Technology)
概要 格子暗号は、格子の最短ベクトルを探索する問題の困難性をその安全性の根拠とする公開鍵暗号系の1つである。この研究では、大規模並列計算機を用いて、格子の最短ベクトル探索の効率的なアルゴリズムの研究開発を行う。Samplingと基底簡約に、さらにsievingを組み合わせたアルゴリズムが現在の最速アルゴリズムとして知られている。我々はそのアルゴリズムを改良し、大規模並列計算用に実装する。
jh190039-ISH   高性能,高生産性を実現する大規模メモリ・並列処理システムソフトウエアの研究 /
課題代表者 緑川博子(成蹊大学) /
Hiroko Midorikawa(Seikei University)
概要 本研究では, 高性能計算において広く利用される大規模な計算機クラスタにおいて,高性能かつ並列プログラム開発の生産性を高めるためのシステムソフトウエアの構築を目的とする.複数計算ノードに分散したメモリを大域メモリとして一元化して大規模共有アドレス空間を構築し,グローバルビューモデルに基づく効率的な並列プログラミング環境を実現し,大規模データに対し高性能なマルチノードマルチコア並列処理を可能とする.
jh190040-MDJ   Physiologically realistic study of subcellular calcium dynamics with nanometer resolution /
課題代表者 中島研吾(東京大学) /
Kengo Nakajima(The University of Tokyo)
概要 This project aims to enable subcellular calcium dynamics simulations with physiological realism, for studying the impacts of cardiac pathological changes, including structural changes in the shape and spread of calcium release units, altered number of calcium release channels, and altered gating kinetics of the channels. We also want to enrich the general knowledge about performance optimization of multiple inter-tangled stencil computations, and investigate the possibility of analyzing huge volumes of simulation results in-situ with help of high-speed file cache systems.
jh190041-NAHI   Innovative Multigrid Methods /
課題代表者 中島研吾(東京大学) /
Kengo Nakajima(The University of Tokyo)
概要 In the present work, we are developing robust and efficient GMG and AMG methods, where we are focusing on development of algorithms for (1) efficient and robust smoother, (2) parallel global reordering/aggregation methods for robustness, (3) utilization of near-kernel vectors for robustness, and (4) hierarchical methods for scalability. Moreover, we develop new algorithms for Parallel-in-Space/Time (PinST).
jh190042-NAH   高性能・変動精度・高信頼性数値解析手法とその応用 /
課題代表者 中島研吾(東京大学) /
Kengo Nakajima(The University of Tokyo)
概要 本研究は,最先端のスパコン向けに開発された高性能数値アルゴリズムに対して,半精度から倍精度,倍々精度までの広範囲をカバーする変動精度演算を適用し,精度保証,そのための自動チューニング手法を開発する。開発された手法を様々なアプリケーションに適用することで,低精度を中心とした変動精度演算の科学技術シミュレーションへの有効性を検証する。開発したアルゴリズム,アプリケーションの消費電力の直接測定によって,各計算の特性と低精度演算の有効性を消費電力の観点から検討する。
jh190043-NAHI   Hierarchical low-rank approximation methods on distributed memory and GPUs /
課題代表者 横田理央(東京工業大学) /
Rio Yokota(Tokyo Institute of Technology)
概要 本研究では、エクサスケールを視野に入れた階層的低ランク近似法の分散メモリ・GPU上での高性能な実装を行うことを目的とする。このとき重要になるのが比較的小さな密行列の高速な処理である。 Tennessee大学のDongarraグループではまさにこのような小さな密行列のバッチ処理をGPU上で高速に行うライブラリを開発しており、JHPCNの国際共同研究として行うことでこの技術をいち早く導入できる。
jh190044-NAH   3次元非圧縮一様乱流の超並列計算に向けて /
Toward extreme-scale parallel computation of three-dimensional incompressible homogeneous turbulence
課題代表者 岡本直也(愛知工業大学) /
Naoya Okamoto(Aichi Institute Of Technology)
概要 大気・海洋などの地球規模流動現象や、ものづくりをはじめとした社会的関心の高いさまざまな流動現象は、乱れた流れの状態(乱流状態)になっている。乱流研究の挑戦的目標の1つは、乱流に共通する普遍的な性質を解明し、その知見を個別の乱流現象に役立てることにある。フーリエ・スペクトル法による高精度な乱流の研究はその目標に資するものであるが、今後ますますの超並列計算時代にむけ、効率や信頼性の高いスキームの開発や選択を、正確さと計算コストの点から行うことが早急な課題である。本研究ではその試みとして空間・時間の両方の視点から課題を推進する。
jh190045-NAH   異なる数値解析手法による未解明な斜面災害の大規模流動シミュレーション /
課題代表者 森口周二(東北大学) /
Shuji Moriguchi(Tohoku University)
概要 本課題では斜面災害に焦点を絞り,現代の大規模計算に基づく災害シミュレーションが工学的に貴重な情報を提供する具体例を示す.具体的には,構成メンバーが各自開発した数値解析手法(FEM,MPM,ISPH,FVM)に非Newton流体モデルを実装し,2016年熊本地震で発生した阿蘇の斜面崩壊と2017年の那須町の雪崩を対象として,大規模3次元解析を行い,各災害の未解明部分を分析するとともに,現代の大規模数値解析のポテンシャルを示す.
jh190046-NAH   時空間領域境界積分方程式法の高速解法の開発と巨大地震シミュレーションへの応用 /
課題代表者 安藤亮輔(東京大学) /
Ryosuke Ando(The University of Tokyo)
概要 最近の人工衛星による面的観測や広域的な地上観測網の整備によって,巨大地震の発生過程が,詳細に捉えられるようになってきた.このような発生過程を物理的に再現するには,地震の震源となる地下の断層がせん断破壊する動的過程を,高解像度でモデル化する必要がある.本年度は,2016年にニュージーランドで発生したマグニチュード7.9のカイコウラ地震を対象として,断層の幾何形状の高精細なモデルを考慮したフォワード計算を行い,観測が良く再現されることを示した.パラメタスタディーを行うことで予測のロバストさを評価した.また,超高効率な動的境界積分法解析の可能なFDP=H-matricesの3次元アルゴリズム開発を進め,既存ライブラリHACApKの拡張に着手した.
jh190047-DAH   Deep Learningを用いた医用画像診断支援に関する研究 /
課題代表者 佐藤一誠(東京大学) /
Issei Sato(The University of Tokyo)
概要 本課題では、Deep Learning(DL)を用いた高性能なコンピュータ支援検出(CAD)の開発を行うことを目的とする。今年度は前年度までに構築した学習フレームワークを用いたCAD開発を継続するとともに、DLを用いた汎用的な病変形状ラベル推定方法の構築、およびメニーコア型プロセッサでの大規模ネットワークの学習の実現可能性を検証する。
jh190048-NAH   カイラルフェルミオンを用いた格子QCDによる中間子質量生成機構の研究 /
課題代表者 関口宗男(国士舘大学) /
Motoo Sekiguchi(Kokushikan University)
概要 強い相互作用の第一原理である量子色力学(QCD)に基づき物質を構成する最小単位であるクォークの質量の起源を解明することを目的としている。軽いクォーク質量でのシミュレーションを可能とするコードを開発することが今年度の最重要課題ある。このコードを用いて、動的クォークによるσ中間子の質量に関する試験的なシミュレーションを実施する。また、昨年度開発したコードによるa1中間子の励起状態の質量のシミュレーションを実施する。
jh190049-NAH   アンサンブル計算に基づく汚染物質拡散予測の開発 /
課題代表者 小野寺直幸(日本原子力研究開発機構) /
Naoyuki Onodera(Japan Atomic Energy Agency)
概要 放射性物質の拡散予測シミュレーションは社会的関心が非常に高く、迅速性および正確性が求められている。人が生活する路地や建物等を含んだ高解像度の実時間解析を実施するためには、計算機性能を最大限に引き出すことが可能な解析手法の開発が必須となる。本課題では、GPUスパコンに適した格子ボルツマン法(LBM)に対して、アンサンブルデータ同化手法を導入することで、汚染物質の拡散予測の精度および信頼性の向上を目指す。
jh190050-NAH   原子炉内熱流動解析コードのGPU実装および適合細分化格子法の導入 /
課題代表者 小野寺直幸(日本原子力研究開発機構) /
Naoyuki Onodera(Japan Atomic Energy Agency)
概要 過酷事故(SA)時における原子炉内溶融物の移行挙動の解明に向けて、日本原子力研究開発機構(JAEA)で開発を進めている多相多成分熱流動解析コードJUPITERのGPU実装および適合細分化格子(AMR)法の導入による高速化を実施する。以上の高度化により、JUPITERコードの解析範囲が拡張され、事故時の炉内状況把握およびSA解析の高度化に大きく貢献できる。
jh190051-NAH   GPUコードならびに多倍長精度アルゴリズムを用いた有限密度QCDにおける相構造の研究 /
課題代表者 若山将征(大阪大学) /
Masayuki Wakayama(Osaka University)
概要 近年の中性子星やブラックホールの衝突・合体による重力波の観測などにより、有限温度・有限密度における量子色力学(QCD)の相図の解明は重要度が増してきている。有限密度系での格子QCD計算では符号問題が発生するが、昨年度までの研究で、多倍長精度でのカノニカル法を利用することで符号問題を回避して相転移線を決定できる兆しが見えてきた。今年度はより現実に近い格子QCDおよび有効模型によるシミュレーションを行い、より定量的かつ信用度の高い相転移線の決定を目指す。
jh190054-NAH   界面に適合するAMR法を用いた非圧縮性気液二相流の完全陽解法計算とGPU実装 − 液膜・泡沫への適用 − /
課題代表者 青木尊之(東京工業大学) /
Takayuki Aoki(Tokyo Institute of Technology)
概要 水と空気が入り混じるような気液二相流は、流体力学において未解決の問題を多く含む分野として認識されている。非圧縮性気液二相流の数値シミュレーションに対し、線形行列解法が必要な圧力ポアソン方程式を解くことなく、完全陽解法の弱圧縮性気液二相流計算手法を開発する。これによりAMR法の細分化格子を気液界面に適合させることができ、気液界面にマランゴニ効果やギブス弾性などによる粘弾性を考慮することで、液膜・泡沫の安定性と崩壊過程を明らかにする。
jh190055-DAJ   大規模ゲノム情報解析にむけた数値計算技術開発と実装 /
課題代表者 徳永勝士(国立国際医療研究センター) /
Katsushi Tokunaga(The University of Tokyo)
概要 本研究チームでは、これまで数千人規模の高度なゲノム情報解析技術の開発と評価を進めてきた。近年ゲノムコホート研究の進捗により数万人から数十万人での解析が求められている。
本研究課題では、これらの解析を大型計算機上でより効率良く実行するための解析パイプラインの改良を性能評価を計測しつつ進める。併せて、数十万規模のUKバイオバンク等の大規模コホートに適用し将来的な予防や治療に役立つ新規遺伝要因の探索を行う。
jh190056-MDH   リアルスケール社会シミュレーションのための人口合成とその応用 /
課題代表者 村田忠彦(関西大学) /
Tadahiko Murata(Kansai University)
概要 本研究課題では,我が国の5340 万世帯,1億2711 万人の性別,年齢,家族構成,居住地を,公開されている統計をもとに合成し,交通動態や感染症の感染経路に関するシミュレーションなどの現実の社会を対象とするリアルスケール社会シミュレーションのプラットフォームとして提供する.今年度は,統計を利用して合成された日本全国の世帯を地図上にマッピングしたデータベースの公開に取り組む.各建物に割り当てられている世帯には,世帯構成員ごとの性別,年齢,就業状態,就業形態,産業分類,所得の情報が与えられている.
jh190057-NAJ   高精度・高分解能シミュレーションを用いた銀河の形成・ 進化史の探求 /
課題代表者 三木洋平(東京大学) /
Yohei Miki(The University of Tokyo)
概要 近年の観測機器の高性能化に伴い,従来観測では検出できなかったような非常に暗い構造が多数発見され,今までよりも10倍以上質量分解能の高いシミュレーションを遂行する必要性が生じてきた.そこで本課題では,こうした高精度・高分解能シミュレーションを遂行可能なコードを開発し,宇宙物理学の研究に適用していく.今年度は,アンドロメダ銀河の北西領域で見つかったストリーム構造の母体となった矮小銀河の性質(質量,サイズ,ダークマターと恒星の質量比,軌道要素)に制限をつける.
jh190061-NAH   海上輸送の革新に向けた自動操船用AIの開発 /
課題代表者 橋本博公(神戸大学) /
Hirotada Hashimoto(Kobe University)
概要 貿易立国の日本にとって海上輸送は重要なインフラであるが、人為的要因による事故は後を絶たず、さらには船員数の逼迫が深刻化しつつある.この状況を解決するには、機械による高度支援が不可欠であり、本研究では高度な判断を要する操船を自律的に行うAIを開発する。GPUスパコンを用いることで、膨大な試行と繰り返しの評価を要する学習を加速し、目的地到達と衝突回避を高度に両立するAIを実現することにより、海上物流に革新をもたらす。
jh190062-NAH   GW space-timeコードの大規模な有機-金属界面への適用に向けた高効率化 /
課題代表者 柳澤将(琉球大学) /
Susumu Yanagisawa(University of the Ryukyus)
概要 有機半導体の表面や、異物質との界面での電子準位の正確な再現を可能にするため、信頼性の高い第一原理計算として知られるGW近似のプログラムを大規模計算に向けて効率化している。現在、プログラムのボトルネックの一つである複素誘電行列の逆行列化コードでScaLapackライブラリの利用をやめ、ノード内のタスク並列化を行うよう改変し、効率化を達成した。さらなる通信の軽減や、プログラムの総合的な解析により効率向上を進める。
jh190063-NAJ   物理的なクォーク質量におけるエネルギー運動量テンソルの研究 /
課題代表者 谷口裕介(筑波大学) /
Yusuke Taniguchi(University of Tsukuba)
概要 本研究の最終目標は、輸送係数を中心としたクォーク・グルーオンプラズマの物性を解明することである。
・輸送係数を引き出すための観測量としてはエネルギー運動量テンソルを用い、
・計算手法としては格子QCDの数値シミュレーションを用いる。
クォーク・グルーオンプラズマ(QGP)の輸送係数を格子QCDシミュレーションから求めるにあたっては、格子上ではエネルギー運動量テンソルを並進対称性に伴う保存カレントとしては定義できない、という困難が存在する。格子QCDにおいてエネルギー運動量テンソルは5種類の演算子の混合で記述できるが、この問題はこれらの演算子のそれぞれに対して非自明な繰り込みが必要となるという性質として現れる。この非自明な繰り込み定数を非摂動論的に求めなければならないという点に理論的かつ数値的な困難が存在していた。本研究では特に
・この非摂動論的なくりこみの問題に関して、勾配流(gradient flow)の方法を用いて根本的な解決を図る点
に特徴がある。
jh190064-NAH   AMR法を適用したLBM計算の大規模化に向けたフレームワークの拡張 /
課題代表者 下川辺隆史(東京大学) /
Takashi Shimokawabe(The University of Tokyo)
概要 格子に基づいたシミュレーションでは、広大な計算領域の場所によって求められる精度が異なる問題において、局所的に高精細にできる適合細分化格子(AMR)法が有効である。本研究では、AMR法を適用した格子ボルツマン法(LBM)の大規模・高性能計算の実現に焦点をあてながら、複数GPU向けのAMR法フレームワークの高度化を目指す。
jh190065-NAHI   Modernizing and accelerating fusion plasma turbulence codes targeting exa-scale systems /
課題代表者 朝比祐一(量子科学技術研究開発機構) /
Yuuichi Asahi(National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology)
概要 核融合プラズマ乱流は核融合炉の炉心性能を決定づけるため、大規模数値シミュレーションによる高精度な予測が求めらる。本課題では仏国CEAとの協力のもと、GPUなど最先端の計算機でしばしば問題となる通信性能の劣化に対処するため、コードのタスクレベル並列化に取り組んでいる。昨年度行ったSemi-Lagranigan法による2次元の移流方程式でのタスクレベル並列化の経験を踏まえ、本年度はSemi-Lagranigan法による4次元の移流方程式で最適化を行う。同時に、Kokkosなどの可搬性の高いフレームワークの活用により、CPUとGPUでの高性能実装の両立を目指す。
jh190066-DAH   Deep neural network optimization based on dual inheritance theory and its application /
課題代表者 篠﨑隆宏(東京工業大学) /
Takahiro Shinozaki(Tokyo Institute of Technology)
概要 深層ニューラルネット(DNN)を用いたシステムの開発において、ネットワーク構造や学習条件の最適化は高い性能を得る上で重要である。このプロセスを自動化するためこれまでに進化計算を用いた手法が提案されているが、進化の効率や初期値からの性能向上が十分ではない。本研究では進化生物学において人類の際立った知性を説明する仮説である二重相続理論を工学的に応用したアルゴリズムを提案し、従来よりも優れたDNNの自動設計手法の実現を目指す。
jh190068-NAH   高レイノルズ数乱流のデータ科学プラットフォームの 構築 /
課題代表者 石原卓(岡山大学) /
Takashi Ishihara(Okayama University)
概要 本研究の目的は、「京」を用いて構築した貴重な非圧縮性乱流のビッグデータを活用し、多様な解析や可視化を 用いた新しいデータサイエンスを試みるとともに、新たに圧縮性乱流の基礎データベースも構築し、それらを広く 解析・活用できるように整備することで、日本が世界を先導する、高レイノルズ数乱流のデータサイエンスの研究 のためのプラットフォームを構築することである。
jh190070-MDJ   機械学習に基づく流体変数の未来予測と数学的背景 /
課題代表者 齊木吉隆(一橋大学) /
Yoshitaka Saiki(Hitotsubashi University)
概要 We construct a data-driven dynamical system model for a macroscopic variable of a high-dimensionally chaotic fluid flow by training its time-series data. We use a machine-learning approach, the reservoir computing for the construction of the model, and do not use the knowledge of a physical process of fluid dynamics in its procedure.
jh190072-NAJ   State following of amorphous soft condensed matters : developments of high-performance computational schemes /
課題代表者 吉野元(大阪大学) /
Hajime Yoshino(Osaka University)
概要 高密度コロイドなどソフトマター系のアモルファス固体(ガラス状態)の物性を大規模分子動力学シミュレーションで研究する方法として、スワップモンテカルロ法が注目されている。我々はこれを並列化する。高密度の安定なコロイドガラス状態を生成し、そのレオロジー特性を明らかにする。
jh190073-NAH   非均質・異方性材料中を伝搬する弾性波動解析手法の開発と非破壊検査への応用 /
課題代表者 斎藤隆泰(群馬大学) /
Takahiro Saitoh(Gunma University)
概要 近年,超音波を用いた非破壊検査法に注目が集まっている.超音波非破壊検査で要求される解析は,欠陥や材料界面等による弾性波動散乱問題である.しかしながら,超音波の波長は非常に小さいため,その解析は一般的に大規模なものとなる.本研究では昨年に引き続き,非均質・異方性材料中の波動伝搬を模擬するために必要な弾性波動解析手法の開発と高度化,高速化,並列化,欠陥を特定するための逆解析手法の開発に取り組む.
jh190074-MDHI   Development of Fast Surrogate for Approximating Large-scale 3D Blood Flow Simulation /
課題代表者 下川辺隆史(東京大学) /
Takashi Shimokawabe(The University of Tokyo)
概要 近年、動脈の血流の診断などに、数値計算力学(CFD)が使われてきている。診断にCFDと医用画像を組み合わせた方法の方が、医用画像のみを使用する方法よりも優れていることが示されてきた。しかしながら、CFDシミュレーションは計算量が多く、場合によっては数時間かかる。そこで、本研究でこのプロセスを加速する方法として、ディープラーニングを使用することで、大規模3D血流シミュレーション結果を近似的に求める高速な代替手法を構築することを目指す。
jh190075-NAH   大規模並列地震波シミュレーションに基づく南西諸島における地震発生メカニズムの高精度解析 /
Precise analysis of earthquake source mechanisms in the South-Western Island area based on large-scale parallel seismic-wave simulations
課題代表者 竹中博士(岡山大学) /
Hiroshi Takenaka(Okayama University)
概要 沈み込み帯に位置する日本列島では、2011年東北地方太平洋沖地震のようなプレート境界型の巨大地震が各地の海溝で発生する。ところが、フィリピン海プレートが沈み込む地域である九州から沖縄にかけての南西諸島域では、過去の地震データが充分ではないために巨大地震発生の確率を評価することが困難となっている。そのため、現代の地震観測データに基づいて地震発生場の状況を明らかにすることが重要な課題であると考えられる。
そこで本研究では、地震波波形データを用いて南西諸島域の地震の地震発生メカニズムを精密に推定し、地震発生場の状況を検討することを目的とする。そのために、これまで我々が開発してきた大規模並列時間領域差分法による地震波シミュレーションを利用する。また地震発生位置とそのメカニズムの推定では、我々が提案したFirst-motion Augmented Moment Tensor (FAMT) 解析手法による高精度化を目指す。
jh190076-NAJ   分散型プラズマアクチュエータと物体形状の統合最適設計による仮想空力形状の実現 /
課題代表者 松野隆(鳥取大学) /
Takashi Matsuno(Tottori University)
概要 旧来の設計論からは得られない,多数のプラズマアクチュエータの存在を前提とした高性能な空力形状の実現を目指し,物体の物理形状とプラズマアクチュエータを統合した空力最適化による空力制御効果の最大化コンセプトの実証を目的として研究を行う.研究基盤となる最適設計手法の高速化・高効率化と,それを利用した統合最適設計試験について研究を行い,上記コンセプトによる空力制御効果の最大化と,物体形状への物理的要求達成の両立をめざす.
jh190077-NAJ   矯正歯科治療後の三次元顔形態を予測する人工知能(AI)システムの開発 /
Development of AI system to predict the 3D face morphology after orthodontic treatment
課題代表者 谷川千尋(大阪大学) /
Cihiro Tanikawa(Osaka University)
概要 近年,人工知能(AI)の技術研究開発が進み,医療分野においても,過去のデータベースから様々な推論が可能となりつつある.現在,矯正歯科治療の分野でも治療前後の三次元顔画像等のデータの蓄積が行われているが,大量の情報を有するためにその情報の活用が進んでいないのが現状である.我々の研究チームは,これまでにいくつかの医療課題へのAI技術の応用を行い,さらに三次元形態を効率よく表現した相同モデルの活用がAI技術の応用に有用であることを確認してきた.そこで,本研究課題では,AI技術と相同モデル化を組み合わせて顔の三次元画像に解析することで,これまで不可能であった「矯正歯科治療前の情報から治療後の三次元顔形態を予測する」ことを目的とする.これにより,過去に困難であった治療前の情報から治療後の顔の三次元形態を視覚化して患者に提供することが可能となり,客観的な証拠に基づいた医療および個々の患者に特化した医療の提供が可能になることを期待する.
jh191002-NWJ   財務ビッグデータの可視化と統計モデリング /
課題代表者 地道正行(関西学院大学) /
Masayuki Jimichi(Kwansei Gakuin University)
概要 データベース Osiris(上場企業), Orbis(上場・非上場企業) から抽出された, それぞれ, 9万社, 2,400 万社を超える企業の財務データを東京大学の専有利用型リアルタイムデータ解析ノード(FENNEL)上で処理し, 可視化・統計モデリングを通じて, 企業活動のグローバル化がもたらす富の偏在と格差の拡大や企業の租税回避の実態等を世界規模で明らかにする.
jh191003-NWJ   高速大容量トラフィックキャプチャ/ジェネレータの開発 /
課題代表者 中村遼(東京大学) /
Ryo Nakamura(The University of Tokyo)
概要 本研究では、NVMeの特徴を活かした、汎用マシンにおける新しい通信方式を提案する。本手法はNVMeのもつController Memory Buffer(CMB)を用いて、NVMeストレージとNIC間でCPUやメインメモリを介さず直接データをやりとりする。これによって、汎用マシンのPCIeというハードの性能を限界まで使い切った、高速、大容量なデータ通信の実現を目指す。

JHPCN : Japan High Performance Computing and Networking plus Large-scale Data Analyzing and Information Systems
Update: 2015.12.7